夫婦そろって運動神経が良い方ではありません。保育園の年少クラスで唯一ブランコをこげるのが、うちの子です。ジャングルジムもすいすい頂上まで昇ります。できる子とできない子の差は、公園に通って遊んだ回数の差だと思っています。
身体を動かす感覚は、経験しないと得られない
2歳の頃からブランコに乗るのが好きでした。当時は「乗る」といっても、ブランコに座るだけです。地面に足がついていない状態で身体をどう動かせば、ブランコが揺れるのか分からないからです。
最初は足をばたつかせたり、鎖を前後に動かしたりするだけ…。まさに亀がひっくり返った状態です。
身体の動かし方を教えるのですが、なかなか思うように身体が動かないようです。ときには「できないっ!」といって怒り出すことも…。小さいなりにも、もどかしい気持ちを感じていたようです。
何度も懲りずに公園に通ってもがいているうちに…
「できたっ!」
突然、ブランコのコツをつかんだようです。その時は、親の方が嬉しくて仕方ありませんでした。
ブランコに乗って「ジタバタ」していた時間が大事だったのです。身体をいろいろ動かしてみて、身のこなし方や空中でのバランス感覚を身につけたのだと思います。
怪我したら心配…という気持ちを乗り越える!
子どもが、ブランコやジャングルジムといった遊具で遊んでいるときは、
「落ちるなよ」
「調子に乗るなよ」
「手を離すなよ」
と声を掛けながら、ひやひやどころかドキドキしてます。
でも、よほど無茶なことをしない限りは、成長の機会だと心に言い聞かせて見守るようにしてます。
でも、そりゃ怖いですよ。自分の子が怪我するのは見たくないですよ。
「危ない」という意識を育てることも大事
公園の遊具遊びでは、運動能力の成長だけでなく、「これをやったら危ない!」という危険察知能力の成長にも期待しています。
住宅を購入したときに、あるインテリアショップで家具を一式そろえたときの話です。当時は、子どもがよちよち歩きだったので、転んで怪我しないように丸みを帯びた家具を中心に探していました。
すると、「子どもなんて、痛い目にあって成長していくもの。怪我するときは、周りにモノがなくてもする。痛い目にあって、初めて分かることもある。」とショップのオーナーからの言葉です。子育ての先輩からの言葉は重かったです。
親が過保護に守りすぎると、「危険を知らず」に育ってしまいます。「これ以上やると危ない!」という危険察知能力も経験で育つものだと思います。
さぁ公園に出掛けましょう!
回転遊具で成長してきた世代として寂しさを感じる
近頃の公園には、回転遊具がありません。2000年代に入ってから老朽化や事故の恐れから、ほとんどの公園から姿を消したようです。そういえば、箱形ブランコで死傷事故、回転遊戯で指を切断する事故をニュースで見た記憶があります。
事故が続くと管理する行政も管理責任を問われることを恐れて撤去の流れになるのは仕方がないと思います。
子どもの頃を思い返すと、友だちと公園の回転遊具でわいわいと遊んだ記憶が今も鮮明にあります。改訂遊具が友だち作りのきっかけになることもあれば、友だち同士で力を合わせる練習になります。それになによりも回転遊具は危険察知能力を成長させる素晴らしい遊具なのだと思っています。
なんだか回転遊具のない公園に寂しさを感じます。
おしまい。